2011年11月30日水曜日

GMペン!?

SBM-20をアルミ遮蔽する前のGMペン(仮名)です。



これは結構面白いです。
簡易表面汚染計測としてなら、充分使えます。雰囲気も出ますし、低い場所で腰を屈める必要もありません。アルミ遮蔽してないから安いですし。

次は中華製の「γチャイナGMペン」を考えてますが・・・本当にγ線のみの検知なのか という不安はありますし、太くて長くてガラスというのが気になります。

まぁ、現在はあまりγ線のみに拘っているわけではありませんので、良いのですが。

LND社のGM管は入手性が悪すぎで、価格も高すぎです。安定感はありますけど。
# 安定感 という表現は適切ではないかも知れません。

「GMペン」は今日も1本旅立ちました。ハンドメイドなので、嫁に出す気分です。(笑)

2011年11月22日火曜日

食料品の汚染度を測定・・・

食料品の汚染度をどこまでGM管で計測出来るか・・・

ネット上でも膨大な情報があり、情報もそれなりに収集してみましたが、現状での結論では、

 ・空間線量が低いところで測る必要がある。(高いところは鉛の分厚い遮蔽箱を利用)
 ・なるべく有効面積が大きいGM管を使用する。
 ・なるべく長時間測定して、バックグランドとの差を見る。

がベースになるわけですが、やはりカリウム40の存在が邪魔ですね。
β線が89%なので、β遮蔽してやらないとカリウム40を多く含んだ通常食品まで汚染物として扱われてしまいます。

セシウムは、β、γがほぼ1:1ですから、β線を計測するっていう手もあるのですが。


通常の米でも30ベクレル/Kg程度は含まれてるので、食品のカリウム40の通常含有量の早見表でも持ってないと、なかなか判断も難しいです。

GX-ZERO-1には記憶媒体が内蔵されてますから、ここに早見表でも入れておけば・・・と現在は考えています。
まぁ、スマホとも連動できるので、スマホ側でやってしまえば事足りるのですが。

問題の計測ですが、バックグランド測定モードと、差分計測モードを使って、係数調整してあげれば一応簡易ベクレル計算(Cs137を基準)は可能です。

ただ、カリウム40が含まれていると、それだけで値が上がりますので、要注意ですね。


カラー液晶が付いているので、センサー部分を変更して、スペクトル分析してやれば核分析まで可能なので、やるならここまでやりたいんですが、専門家向けに商品を作っているわけではないので、今は我慢します。w

シンチレーターとGM管の両方を搭載・・・も考えてますが、シンチレータの繊細なところ(温度や強エネルギー、衝撃、ノイズ等々)が大変です。

自分でやってるより、エステーさんの買ってきてくっつける事考えた方が良いかも知れません。(笑)


しかし、政府はまた規制値を下げるというニュースも見受けられますが、これは一般で測定できないレベルまで下げて、結局時間でうやむやにする という事なんですかね?
それとも、下げて、計測器を民間に配布するんでしょうか・・・

もんじゅの維持費用から見たら、安いかも知れませんが。

あぁ、次回はちゃんと計測したデータを載せます。すみません。

2011年11月17日木曜日

Ludium 2241-2 シンチレーターとの比較

知り合いからLudlum Measurement, Inc.社製のシンチレーターを借りてきました。


で、でかいです、ごついです、軍事用です。


特に、プローブ式のシンチレーターが直径5cm以上、長さが30cmくらいあります。
米国製ですが、取扱説明書は日本語。軽く読み流しても、使い方が分かりません。

何とかCPS表示からμSv表示に切り替えて・・・検知音をONにしたら・・・

ガーガーと鳴りっぱなし。これは音の変化で感じるんでしょうか。説明書には書いてありませんでした。

さて、早速空間線量を測ると、0.091、0.100、0.872・・・

若干高いじゃないですか?


こちらの政府の発表では、0.065とかなんですけど。
じゃあ、マントルでも測ってみますか・・・0.250、0.312・・・

やっぱり、若干高いんじゃないんですか?

HORIBAさんのPAでは、0.22から0.23くらいだったんですけどね。

東洋メディックさんに問い合わせようと思いましたが、自分が購入していないので止めました。
確かに、γ線感度は良いですけど、きっちり校正してるとしても、シンチレーター同士で値が違うのもいかがなものか・・・と思ってしまいます。

「GX-ZERO-1」を2241-2に合わせて、自己校正して比べてみましたが、それほど値の違いはありませんでした。
γ線感度は、これだけ大きなシンチレーターですから、GM管ではかないませんが。

また、その時の動画をUPしますので、ご期待ください。

「30万以上して、シンチレーター方式だから間違いない」という考え方は、今一賛成できません。
GM管方式は、各社値がバラバラと言われますが、シンチレターも低線量域でバラつくのも事実です。


2011年11月9日水曜日

校正に関して聞かれました。

今日はお客様に「GX-ZERO-1」をお見せして、一発目に聞かれました。

「計測値の保障はされてるの?」

「現在は3次校正です。特定の線源で有名なシンチレーター方式の機械と校正してます。」
「病院のサーベイメーターと比較して、高線量のX線での比較もしています。」

アイソトープ協会に出向いて、校正証書でも貰って来れば良いのですが、何せ外付けのGM管もあるので、自社校正するのが一番なんですよね。
基本、有償での校正は行いますが。いや、近いうちにやります。

GM管の校正となると、β線の遮蔽とμSvへの換算係数の調整が主になるわけですが、GX-ZERO-1には、「係数の設定機能」と3種類の計測モードがあるので、自主校正も可能なわけです。

GM管によって変わりますが、0.3μSv以下の値を正確に表示するのは、大変難しいです。
比較的大きなマイカ窓のGM管だと、通常のバックグランド値自体が大きいですし、(これを感度が良いと言ってしまえばそれまでですが)ブレも大きいです。

開発している私が言うのもおかしいですが、「GM管方式のもので、低線量の放射線をμSv表現するのは無理がある」のは事実です。

実際、病院で試験した時は、60μSv、40μSv、20μSvという高線量でした。
1μSvを超えれば、シンチレーター方式とほぼ同じ値を表現できるのですが、この時点で平常な状態ではありません。

という事で、自社校正はしているものの、校正証書なるものは必要であれば取ります。
しかし、低線量での校正は難しいでしょう。有名なInspec○でも結構高いですし、本当にあのステンレスの薄い板でβ線の遮蔽ができているのかわかりません。

β線の遮蔽は3mm厚のアルミでほぼOKなんですが・・・
通常、β線込みで6μSvくらいの線源をアルミで遮蔽してやると、0.22程度。これはある有名なシンチレーター方式のものと、ほぼ同じ値です。

この線源はβ線が多いので、こういう結果なんですが、この数値の違いが世間を騒がしている原因ですね。

GM管方式の場合は、やっぱり表面汚染の計測向きです。さすがに0.2μSvを超える時はピッピピッピと鳴りますから。
低線量はシンチレーター方式でじっくり時間をかけて計測すべきです。
因みにGX-ZERO-1での、バックグランド測定では、0.06から0.08くらいまでですので、こちらの地域では一般的な数字かと。

と、色々説明した結果、半分くらい納得されていました。

http://p.booklog.jp/book/30823 このあたりのサイトが漫画なので分かり易いかと。

2011年11月8日火曜日

カラー液晶への拘り

GM管も頭が痛いのですが、バックライト付きの小型液晶も搭載したいと考えていました。
前回の液晶は、バックライトが無いので、夜になると見えないし。

しかし、CPUのピン数も限られているし、色々と問題が多いんですねぇ。
取り合えず、SPIで接続出来る液晶を見つけたので、これで大きな数値を表示しよう!

と意気込んだのは良いのですが・・・表示速度の問題、消費電力の問題と、取り掛かる前に山積みです。

さて、液晶の表示は上手く行くのでしょうか・・・たぶん盆休みは無くなります。(涙)

2011年11月1日火曜日

GM管を外付けに・・・

まぁ、浮気性なのか・・・大きなマイカ窓のGM管も捨てがたいし、比較的コンパクトで性能が良いSBM-20も捨てがたいし、ウクライナ製じゃなくてアメリカ製のLNDも使いたい。

そんな事考えてたら、何も手が動かなくなるのが技術屋で、たまにはギターでも。w

大好きなマイケルの曲(ジャクソンじゃなくて、マイケルシャンカーですけど)をその気になって弾いていると、まぁケーブルの多い事・・・

ん? ケーブル?

という事で、突然GM管を外付けにしてプローブ式、プラトー電圧を可変にして、あとはソフトウェアのパラメーターで何とかする!

突然のひらめき(いつもの事なんですけど)で、一歩前進。
しかし、ポータブル性に欠ける問題あり。やっぱりSBM-20の内蔵は必須ですわ。

まぁ、GM管の装着を一種類にする事で、ちょっとスッキリしたわけですけど・・・
まだまだ頭が痛い7月の事でした。

GX-ZERO-1の紹介