2011年12月8日木曜日

セシウムの軟ベータ線

GX-ZERO-1に標準で搭載されているSBM-20というGM管ですが、β線の検出エネルギーは大体0.5MeVから3MeV。

一方、セシウム137もセシウム134も22%くらいしか検知できません。
(セシウムのβ線は軟βといい、エネルギーが比較的低いところの分布となっています)

実際、セシウム線源において遮蔽したデータと遮蔽していないデータを比べるとマントルのような顕著な差は見受けられないのが現状です。

 (実測例 ※あえてμSvで表現します)

   遮蔽あり : 1.53μSv
   遮蔽なし : 1.85μSv  ※完全な遮蔽なしではありません。

マントルだと遮蔽なしで10μSvを超えたりしますから。

これがマイカ窓のタイプだと、軟βも結構検知してくれる(80%程度)ので随分と変わります。
明日にでも、再度計測したデータを報告します。

GX-ZERO-1では内部にSBM-20を搭載して遮蔽し、外部にはマイカ窓のタイプを付ける事ができるので、使い分ければ表面汚染を素早く見つける用途に早代わり出来るのが良いですな。

以前載せた「GMペン」も好評で、意外と測定し難い場所でも測れるというメリットもあるようです。


色々ネット上で議論されているβ線ですが、セシウムのγ線とβ線の割合はほぼ1:1で、β線は軟β という事を頭に入れておくと、スペクトラム分析まで行かなくても、何となく核種が区別できるのかも・・・・


という事を考えてると、またまたファームに機能追加をしたくなってくる今日この頃です。
累積線量も、プローブを使って表面汚染を計測した時にも加算されてしまうので、別のモード(表面計測モード)では累積しないようにしようかどうか、ちょっと悩んでます。

作るのは難しくないのですが、使う側からは画面切り替えるのが面倒ですし。


むむぅ。次のファームのバージョンはどこまでの機能を追加しましょうか・・・



っていうより、「今更GM管?」と言われそうですが、ちょっと突っつくと9.999μSvと表示するシンチレータや、蛍光灯で値が高くなるシンチレータもあるんですけど、それよりは全然良いと思います。

GM管って思ったより特許の数がすごいです。

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