2011年11月9日水曜日

校正に関して聞かれました。

今日はお客様に「GX-ZERO-1」をお見せして、一発目に聞かれました。

「計測値の保障はされてるの?」

「現在は3次校正です。特定の線源で有名なシンチレーター方式の機械と校正してます。」
「病院のサーベイメーターと比較して、高線量のX線での比較もしています。」

アイソトープ協会に出向いて、校正証書でも貰って来れば良いのですが、何せ外付けのGM管もあるので、自社校正するのが一番なんですよね。
基本、有償での校正は行いますが。いや、近いうちにやります。

GM管の校正となると、β線の遮蔽とμSvへの換算係数の調整が主になるわけですが、GX-ZERO-1には、「係数の設定機能」と3種類の計測モードがあるので、自主校正も可能なわけです。

GM管によって変わりますが、0.3μSv以下の値を正確に表示するのは、大変難しいです。
比較的大きなマイカ窓のGM管だと、通常のバックグランド値自体が大きいですし、(これを感度が良いと言ってしまえばそれまでですが)ブレも大きいです。

開発している私が言うのもおかしいですが、「GM管方式のもので、低線量の放射線をμSv表現するのは無理がある」のは事実です。

実際、病院で試験した時は、60μSv、40μSv、20μSvという高線量でした。
1μSvを超えれば、シンチレーター方式とほぼ同じ値を表現できるのですが、この時点で平常な状態ではありません。

という事で、自社校正はしているものの、校正証書なるものは必要であれば取ります。
しかし、低線量での校正は難しいでしょう。有名なInspec○でも結構高いですし、本当にあのステンレスの薄い板でβ線の遮蔽ができているのかわかりません。

β線の遮蔽は3mm厚のアルミでほぼOKなんですが・・・
通常、β線込みで6μSvくらいの線源をアルミで遮蔽してやると、0.22程度。これはある有名なシンチレーター方式のものと、ほぼ同じ値です。

この線源はβ線が多いので、こういう結果なんですが、この数値の違いが世間を騒がしている原因ですね。

GM管方式の場合は、やっぱり表面汚染の計測向きです。さすがに0.2μSvを超える時はピッピピッピと鳴りますから。
低線量はシンチレーター方式でじっくり時間をかけて計測すべきです。
因みにGX-ZERO-1での、バックグランド測定では、0.06から0.08くらいまでですので、こちらの地域では一般的な数字かと。

と、色々説明した結果、半分くらい納得されていました。

http://p.booklog.jp/book/30823 このあたりのサイトが漫画なので分かり易いかと。

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